安定同位体とは?

  同位体というのは原子番号(陽子数)が同じで,質量数(陽子と中性子の数の和)が異なる物質のことをいいます.同位体には,放射能を発して中性子を放つ不安定な放射性同位体と,常に安定な安定同位体とがあります.例えば炭素では,12Cと13Cが安定同位体(Stable Isotope)であり,14Cが放射性同位体です..当研究室で用いているのは,この安定同位体です.また,12Cに対する13Cの割合を炭素安定同位体比,δ13といいます.炭素安定同位体のほか,窒素安定同位体(14Nと15N),酸素安定同位体(16Oと18O)などもあります.
 
何がわかるのか?

 窒素安定同位体比(δ15N)は食物連鎖に従って,濃縮していくことが知られています.炭素安定同位体比(δ13C)は初期生産者(陸上--植物,海洋--植物プランクトン)の値を反映します.これより,安定同位体比は食物連鎖などの生態系を知る手がかりとなります.

この研究室でやっていること

 安定同位体を用いて,海洋生物の生態を解き明かそうとしています.現在当研究室で行われている研究は,次のようなものがあります.

 ・内湾域の有機物の挙動について----- 杉本(M2)
 ・ヤマトシジミの食性と陸上有機物除去能力の推定   ----- 中田(M2)
 ・燧灘における低次生産機構----- 山岡(U4)